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090505 二十四節気二順め!端午の節句のコーディネート
今日は5月5日、立夏・端午の節句そして月替わり日です。
すっかり忘れていましたが、このブログをスタートさせたのが2008年5月1日でした。祝・一周年です!
そして二十四節気のコーディネートをはじめたのが2008年の端午の節句からなので、一年でちょうど二十四パターンのコーディネートをご紹介したことになります♪こうして続けているからこそ蓄積されていく、振り返る楽しみも生まれてくる…種まきをしたらあとは楽しみながら続けることが本当に大切なんだなと思います。
というわけで、端午の節句の由来はすでに昨年ご紹介してあるので、今日は旧暦と新暦のズレについてお話しましょう。桃の節句や端午の節句など「陽」の数字奇数が重なる日に設けられた「五節句」は旧暦で行われてきましたが、明治5年の改暦以後新暦で行われるようになりました。しかし、古来からの節句や行事はその旬の自然のエネルギーをいただき、その年の運気を上げるもの、日付だけをあわせて新暦で行事を行っても本来の意味をなさないことは覚えていてもよいと思います。
たとえば、端午の節句に欠かせない「鯉のぼり」。現代では5月5日の皐月晴れにそよぐのが風物詩と思われていますが、旧暦の端午の節句は2008年なら5月28日、梅雨間近のころです。そもそも「鯉のぼり」は「鯉の滝登り」、つまり「鯉が滝を昇って龍に変ずる」という中国の古事「登竜門」に由来します。だから、「鯉のぼり」が梅雨の雨に打たれて、濡れてこそ「立身出世」に挑戦している姿となるわけでご利益があるということになります。この様子はまさに成功へのイメージングともいえますね(笑)
晴天にさわやかに「鯉のぼり」が泳いでいる様子を江戸の人はこんな川柳にしました。
「江戸っ子は皐月の鯉の吹流し」
つまり、江戸っ子は言いたいことは腹に溜めずに全部相手に言ってしまう性質だけど悪気はないよ、まるで子どものようだ。という意味と、稼いでも稼いでもお金が右から左に出て行ってしまうから人は良いけれど貧乏だ、という意味です。これではまるで「登竜門」「立身出世」とは逆になってしまいますね(笑)だから、こうして江戸の人たちは晴天に鯉のぼりが泳ぐのをマヌケな様子として川柳に残したのです。行事の本来の意味と旧暦を知っておくことは大切ですね。
でも、これだけ新暦ペースの世の中になると5月28日に端午の節句モチーフの着物で歩くのは勇気が必要になってきます。「なぜ今ころ端午の節句の柄なの?」と聞いてくれれば「旧暦で生きてます」と答えられますが、遠目で見て首をかしげられたら追いかけていって「旧暦なんです!」と言うわけにもいかないし(笑)。自然と旧暦が広まるよう、このブログや手帳セラピー講座&着物セミナーで自然に楽しく伝えていきたいと思いま~す。
さて、前置きが長くなりましたが、今日のコーディネートです!
流水に菖蒲と桜の一越縮緬の着物。この着物は新潟から来た骨董屋さんから買い求めたもので、地元のお蔵からのうぶだし(骨董屋さんが直接お宅へ出向いて買ってくること)だということで、「目垢がついていない」(誰も見ていないよ)と畳紙から見せてもらったものです。こういう専門用語を教えてもらうもの骨董市に行く楽しみですが、なんといってもこの柄の大きさにぐっと来ました。着物一反の幅に柄ひとつ。こういう配置を「ひとカマ」といいますが、こういった大胆なデザインは昭和初期で廃れてしまいました。柄を細かくしたほうが着回しができて得という時代になったからでしょう。「この時期しか着られない贅沢」はアンティーク着物だけに残っているのです。
そして、柄をよく見ると縦に長い日本がクローズアップされてきます。菖蒲がこんなに咲き誇っているところに桜の花が描かれている、しかも花びら全部ではなく8割くらい…これはこの着物が作られたのが緯度の高い地方つまり寒いところ(新潟)だなと教えてくれています。端午の節句で菖蒲の季節なのだけれど、ちょうど桜も満開で散りかかりの時…東京では、桜がおわってから菖蒲の季節が来ますが地方では一緒に花が咲くところもあるのです。こんな風に一枚の着物から日本の季節の多様性を感じることもアンティーク着物の楽しみなのです。
立夏ということで、初夏の花紫陽花を帯に。この帯は子どもの帯だと思いますが、片面には桜・牡丹・紫陽花
と春夏の花、もう片面には菊と一年を通して〆られるような工夫がしてあります。帯留は昨年と同じ犬張子などの玩具柄で「子どもの日」をイメージ。
そして、ぐっと寄ってもらうとお分かりでしょうか?絞りの赤い布で作った「緋鯉」の袋物を香袋として帯締めにくくってみました。さりげなく帯の絞り柄とリンクさせているところもポイントです。
お父さん鯉(真鯉)は黒、お母さん鯉(緋鯉)は赤、子どもの鯉は何色だっけ?確か青い小さな鯉もいたはずと帯揚げに青い薔薇が染められた縮緬の帯揚げを。これはもう、これの一枚だけで芸術ですね。
鯉のぼりを見上げる途中には藤棚があってもいいかも、と半襟には藤が刺繍された半襟を。菖蒲の紫と色を合わせます。
最後に男の子のお祝いにちなんで、アンティークの小刀を。懐刀の代わりに帯に忍ばせたらちょっと気の強いお嬢様コーディネートの出来上がりです。縮緬細工の巾着で柔らかな雰囲気もプラスしてみました。
あとは真鯉代わりの素敵な男性が横に立っていてくれたら、このコーディネートは完璧なんですが(笑)
着物……一越縮緬 流水に菖蒲と桜
帯 …… 染め帯 絞り柄に花いろいろ
帯留……犬張子玩具柄
帯揚げ…鬼縮緬 青い薔薇柄
半襟……鬼縮緬 藤 刺繍
小物……稲穂に雀の小刀 縮緬の巾着
アンティーク着物はまだまだご紹介しきれないくらい所持しているで(夢はアンティーク着物博物館を運営すること♪)、今後とも二十四節気のコーディネート、お楽しみに!
なお、このコーディネートは5月2日の東急セミナーBE第7期②で着用しました。090502の記事に写真をアップしましたのでご覧くださいませ。
すっかり忘れていましたが、このブログをスタートさせたのが2008年5月1日でした。祝・一周年です!
そして二十四節気のコーディネートをはじめたのが2008年の端午の節句からなので、一年でちょうど二十四パターンのコーディネートをご紹介したことになります♪こうして続けているからこそ蓄積されていく、振り返る楽しみも生まれてくる…種まきをしたらあとは楽しみながら続けることが本当に大切なんだなと思います。
というわけで、端午の節句の由来はすでに昨年ご紹介してあるので、今日は旧暦と新暦のズレについてお話しましょう。桃の節句や端午の節句など「陽」の数字奇数が重なる日に設けられた「五節句」は旧暦で行われてきましたが、明治5年の改暦以後新暦で行われるようになりました。しかし、古来からの節句や行事はその旬の自然のエネルギーをいただき、その年の運気を上げるもの、日付だけをあわせて新暦で行事を行っても本来の意味をなさないことは覚えていてもよいと思います。
たとえば、端午の節句に欠かせない「鯉のぼり」。現代では5月5日の皐月晴れにそよぐのが風物詩と思われていますが、旧暦の端午の節句は2008年なら5月28日、梅雨間近のころです。そもそも「鯉のぼり」は「鯉の滝登り」、つまり「鯉が滝を昇って龍に変ずる」という中国の古事「登竜門」に由来します。だから、「鯉のぼり」が梅雨の雨に打たれて、濡れてこそ「立身出世」に挑戦している姿となるわけでご利益があるということになります。この様子はまさに成功へのイメージングともいえますね(笑)
晴天にさわやかに「鯉のぼり」が泳いでいる様子を江戸の人はこんな川柳にしました。
「江戸っ子は皐月の鯉の吹流し」
つまり、江戸っ子は言いたいことは腹に溜めずに全部相手に言ってしまう性質だけど悪気はないよ、まるで子どものようだ。という意味と、稼いでも稼いでもお金が右から左に出て行ってしまうから人は良いけれど貧乏だ、という意味です。これではまるで「登竜門」「立身出世」とは逆になってしまいますね(笑)だから、こうして江戸の人たちは晴天に鯉のぼりが泳ぐのをマヌケな様子として川柳に残したのです。行事の本来の意味と旧暦を知っておくことは大切ですね。
でも、これだけ新暦ペースの世の中になると5月28日に端午の節句モチーフの着物で歩くのは勇気が必要になってきます。「なぜ今ころ端午の節句の柄なの?」と聞いてくれれば「旧暦で生きてます」と答えられますが、遠目で見て首をかしげられたら追いかけていって「旧暦なんです!」と言うわけにもいかないし(笑)。自然と旧暦が広まるよう、このブログや手帳セラピー講座&着物セミナーで自然に楽しく伝えていきたいと思いま~す。
さて、前置きが長くなりましたが、今日のコーディネートです!
流水に菖蒲と桜の一越縮緬の着物。この着物は新潟から来た骨董屋さんから買い求めたもので、地元のお蔵からのうぶだし(骨董屋さんが直接お宅へ出向いて買ってくること)だということで、「目垢がついていない」(誰も見ていないよ)と畳紙から見せてもらったものです。こういう専門用語を教えてもらうもの骨董市に行く楽しみですが、なんといってもこの柄の大きさにぐっと来ました。着物一反の幅に柄ひとつ。こういう配置を「ひとカマ」といいますが、こういった大胆なデザインは昭和初期で廃れてしまいました。柄を細かくしたほうが着回しができて得という時代になったからでしょう。「この時期しか着られない贅沢」はアンティーク着物だけに残っているのです。
そして、柄をよく見ると縦に長い日本がクローズアップされてきます。菖蒲がこんなに咲き誇っているところに桜の花が描かれている、しかも花びら全部ではなく8割くらい…これはこの着物が作られたのが緯度の高い地方つまり寒いところ(新潟)だなと教えてくれています。端午の節句で菖蒲の季節なのだけれど、ちょうど桜も満開で散りかかりの時…東京では、桜がおわってから菖蒲の季節が来ますが地方では一緒に花が咲くところもあるのです。こんな風に一枚の着物から日本の季節の多様性を感じることもアンティーク着物の楽しみなのです。
立夏ということで、初夏の花紫陽花を帯に。この帯は子どもの帯だと思いますが、片面には桜・牡丹・紫陽花
と春夏の花、もう片面には菊と一年を通して〆られるような工夫がしてあります。帯留は昨年と同じ犬張子などの玩具柄で「子どもの日」をイメージ。
そして、ぐっと寄ってもらうとお分かりでしょうか?絞りの赤い布で作った「緋鯉」の袋物を香袋として帯締めにくくってみました。さりげなく帯の絞り柄とリンクさせているところもポイントです。
お父さん鯉(真鯉)は黒、お母さん鯉(緋鯉)は赤、子どもの鯉は何色だっけ?確か青い小さな鯉もいたはずと帯揚げに青い薔薇が染められた縮緬の帯揚げを。これはもう、これの一枚だけで芸術ですね。
鯉のぼりを見上げる途中には藤棚があってもいいかも、と半襟には藤が刺繍された半襟を。菖蒲の紫と色を合わせます。
最後に男の子のお祝いにちなんで、アンティークの小刀を。懐刀の代わりに帯に忍ばせたらちょっと気の強いお嬢様コーディネートの出来上がりです。縮緬細工の巾着で柔らかな雰囲気もプラスしてみました。
あとは真鯉代わりの素敵な男性が横に立っていてくれたら、このコーディネートは完璧なんですが(笑)
着物……一越縮緬 流水に菖蒲と桜
帯 …… 染め帯 絞り柄に花いろいろ
帯留……犬張子玩具柄
帯揚げ…鬼縮緬 青い薔薇柄
半襟……鬼縮緬 藤 刺繍
小物……稲穂に雀の小刀 縮緬の巾着
アンティーク着物はまだまだご紹介しきれないくらい所持しているで(夢はアンティーク着物博物館を運営すること♪)、今後とも二十四節気のコーディネート、お楽しみに!
なお、このコーディネートは5月2日の東急セミナーBE第7期②で着用しました。090502の記事に写真をアップしましたのでご覧くださいませ。
by migumeutosa
| 2009-05-05 12:05
| 手帳
|
Trackback
|
Comments(2)
Commented
by
野ばら
at 2009-05-05 15:05
x
楽しいコーディネートを見せて下さってありがとうございます。小刀までお持ちだったとは、さすが。
東急セミナーの時も不思議に思ったのですが、色鮮やかでカラフルなのに「派手派手じゃない」ですね。
以前のブログでめずらしく渋い着物の時は、渋いのに地味じゃない。
先生の組み合わせって、奥が深いというか「〇〇なのに××じゃない」の印象があります。おもしろーい♪
これからも楽しみにしています。
旧暦ライフを楽しむ人がもっと増えるといいですね。
というか、きっと増えますよ。
東急セミナーの時も不思議に思ったのですが、色鮮やかでカラフルなのに「派手派手じゃない」ですね。
以前のブログでめずらしく渋い着物の時は、渋いのに地味じゃない。
先生の組み合わせって、奥が深いというか「〇〇なのに××じゃない」の印象があります。おもしろーい♪
これからも楽しみにしています。
旧暦ライフを楽しむ人がもっと増えるといいですね。
というか、きっと増えますよ。
0
Commented
by
migumeutosa at 2009-05-05 16:09
野ばらさん
ありがとうございます、おかげさまで自分の持ち味がわかりました!「〇〇なのに××じゃない」が私のコーディネートの核なんですね♪この流水に菖蒲の着物は半襟なしで羽織ると、ただの派手な浴衣にしか見えない(笑)。ちっとも素敵じゃないんです。でも好きか嫌いかではなく「出来が良い」ものだからということで購入したところ、バッチリコーディネートが決まりました。小刀、なんでこんなものを持っているのか自分でも不思議なんですが、なんだか買っちゃってたんですよね(笑)
骨董はホントに奥が深くて好奇心いっぱいの私にはたまらない世界です。
ありがとうございます、おかげさまで自分の持ち味がわかりました!「〇〇なのに××じゃない」が私のコーディネートの核なんですね♪この流水に菖蒲の着物は半襟なしで羽織ると、ただの派手な浴衣にしか見えない(笑)。ちっとも素敵じゃないんです。でも好きか嫌いかではなく「出来が良い」ものだからということで購入したところ、バッチリコーディネートが決まりました。小刀、なんでこんなものを持っているのか自分でも不思議なんですが、なんだか買っちゃってたんですよね(笑)
骨董はホントに奥が深くて好奇心いっぱいの私にはたまらない世界です。
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